专利摘要:

公开号:WO1991016364A1
申请号:PCT/JP1991/000451
申请日:1991-04-04
公开日:1991-10-31
发明作者:Eiichi Masuhara;Shigeo Komiya;Takeyuki Sawamoto
申请人:Japan Institute Of Advanced Dentistry;
IPC主号:C08F220-00
专利说明:
[0001] 明 細 書 光 硬 化 性 樹 脂
[0002] <技術分野 >
[0003] 本発明は光重合により硬化する樹脂に関するものであり、 更 に詳しく は樹脂成形品の製造用材料と して用いたときに、 強度 とと もに靱性にも優れた硬化物が得られる光硬化性樹脂に関す る ものである。
[0004] ぐ背景技術 >
[0005] 従来、 光硬化性樹脂は、 1, 6へキサンジオールジ (メ タ) ァ ク リ レー ト, ト リ エチレングリ コールジ (メ タ) ァク リ レー ト, ジシク ロペン夕ニルジ (メ タ) ァク リ レー ト, ト リ ((メ タ) ァ ク リ ロキシメ チル) イ ソ シァヌ レー ト, ウ レタ ン変性ジ (メ タ) ァク リ レー ト, エポキシ変性ジ (メ タ) ァク リ レー ト, ト リ メ チロールプロパン ト リ (メ タ) ァク リ レー トなどの多官能性モ ノ マ一に必要に応 じてメ チル (メ タ) ァク リ レー ト, ェチル (メ タ) ァク リ レー ト, ジシク ロペンタニル (メ タ) ァク リ レ — 卜, ヒ ドロキシェチル (メ タ) ァク リ レー ト, N — ビニルビ 口 リ ドンなどの単官能性モノマーを添加したモノマ一組成物に 少量の光重合開始剤を添加したものが用いられてきた。
[0006] また、 上記光硬化性樹脂に染料や顔料を添加して着色したり、 有機又は無機充填剤を添加して硬化物の色調や力学的性質など を調整したものも使用されている。
[0007] この様な光硬化性樹脂は、 紫外線などの光を照射することに より数秒から数分程度の短時間のうちに所望の硬化物を得るこ とが出来、 多く場合、 1液性であって取扱いも極めて容易であ り、 更に、 硬化する厚みが通常数 jwnから数百/ wiの範囲であると いう特徵を有しているため、 塗料や印刷用イ ンキ、 接着剤など に広く用いられてきている。
[0008] また、 近年では歯科用の材料として、 可視光で硬化する光硬 化性樹脂が登場してきている。 この歯科用の光硬化性樹脂は、 硬化させる際に可視光を用いるため、 肉厚が 5〜 6譲におよぶ 厚いものや充填材が混入した不透明なものであつても比較的容 易に硬化物が得られる、 という特長を有しており、 従って、 窩 洞の充填用レンジゃ補綴物前装用の硬質レンジなどに有利に適 用されてきている。
[0009] さ らに、 光硬化性榭脂の上述のような長所を生かして更にそ の用途を広げようという要望が高まってきており、 例えば公開 特許公報昭 58— 1 792 12号には、 樹脂成形品を製造する材料に適 用したものが開示されている。
[0010] しかしながら、 これら従来の光硬化性樹脂を樹脂成形品に適 用した場合に、 得られた成形品の表面硬度や、 引張り及び圧縮 強度などの性質は優れているものの、 一般に硬く て脆い成形物 となるため、 成形品に些細な傷が入っただけで欠けてしま う と いう欠点を有していた。
[0011] 一例を挙げれば、 前述のジシクロペン夕ニルジァク リ レー ト をモノマー成分とする光硬化性樹脂をハ一 ドコー ト剤などに適 用した場合には優れた表面硬度を有するコーティ ング膜を与え るが、 一方、 型枠を用いて肉厚を 2〜 3 ミ リ程度の板状成形品 を製造した場合には多少の変形を与えただけで容易に破損して しま う脆い成形物しか得ることが出来ない。
[0012] 従来の光硬化性樹脂のこのような欠点は硬化物に曲げ試験や 引張り試験を行なつた場合の破壊歪が極めて小さいことから生 じている。
[0013] 従来の光硬化性樹脂のこのような脆弱さを解消するためには、 硬化物の破壊歪を大き くすれば良いのであるが、 一方、 この目 的の為に光硬化性樹脂を構成するモノマーと して単純に柔軟な 性質を有するものを用いると、 破壊歪は増大するものの力学強 度が急激に失われてしまうという別の問題を生じてしまうため、 所望の力学特性を十分に満足するものを得ることができなかつ ナ:。
[0014] すなわち、 従来の光硬化性樹脂は脆弱であり靭性に乏しく、 強靭な樹脂成形品を成形する材料と して不適当であつた。
[0015] <発明の開示 >
[0016] 本発明者等はかかる従来の問題を解決する為鋭意研究した結 果、 下記(1) 式で示される化合物と下記(2) 式で示される化合 物とを重量比で 97 :3ないし 50 :50 の範囲で含有するモノ マー組 成液に光重合開始剤を添加することにより強靭な光硬化性樹脂 を得ることに成功した。
[0017]
[0018] (1) 式
[0019] (但し、 式中 は Hまたは C H 3 、 0 ≤ { +m 2 ≤ 4で ある。 )
[0020] (2) 式
[0021] (但し、 式中 R 2 は Hまたは C H 3 、 5≤ n 1 + n 2 ≤1 2で ある。 )
[0022] 即ち、 本発明に用いるモノマー組成液は光硬化性樹脂を構成 するモノマ一成分について、 エチレンォキサイ ド付加モル数が 4以下であるビスフヱノール Aジ (メ タ) ァク リ レー トを第 1 成分と して、 また、 エチレンォキサイ ド付加モル数が 5から 12 の範囲にあるビスフヱノール Aジ (メ タ) ァク リ レー トとを第 2成分とすることを特徴と している。
[0023] 以下、 本発明を更に詳しく説明する。
[0024] 本発明の光硬化性樹脂を構成するモノ マー成分の第 1成分で あるエチレンォキサイ ド付加モル数が 4以下であるビスフヱノ ール Aジ (メ タ) ァク リ レー トは硬化物の引張強度や曲げ強度 などの強度を発現する成分である。 また、 モノマ一成分の第 2 成分と して用いられるエチレンォキサイ ド付加モル数が 5から 12の範囲にあるビスフヱノール Aジ (メ タ) ァク リ レー トは硬 化物の破壌歪を増大させる成分である。
[0025] 本発明においては前記 2つのモノマ ー成分が重量比で 9 7 : 3— 5 0 : 5 0 の範囲、 好ま しく は 9 5 : 5— 7 0 : 3 0 の範囲であることが重 要である。 第 1成分が前記範囲より も増大した場合には硬化物 の強度は大きいものの破壊歪が小さ く なり脆弱となり、 また第 2成分が前記範囲より も増大した場合には硬化物の破壊歪は增 大するものの強度が著しく低下してしまい所望の強度が得られ なく なる。
[0026] 即ち、 本発明の特徵点は、 前記 2成分のモノマーを本発明で 開示した重量比範囲内で使用するこ とによって、 強度と破壊歪 の両者をともに大きくすることができることにある。
[0027] 従って、 本発明の 2成分のモノマーのエチレンォキサイ ドの 付加モル数が本発明の範囲外であると硬化した光硬化性樹脂の 強度が低下したり、 破壊歪が小さ く なつたり して靭性に乏しい 硬化物となってしまい好ま しく ない。
[0028] なお、 本発明で用いられる第 1成分のモノ マ一はエチレンォ キサイ ド付加モル数が 4以下であるビスフヱノ ール Aジ (メ タ) ァク リ レー トであれば、 例えばエチレンォキサイ ド付加モル数 が 0のものと 4のものとを組合せて用ることも可能であり、 更 に第 2成分についても同様である。
[0029] 本発明において用いられる光重合開始剤と しては、 ベンゾィ ンエーテル類, ベンゾフエノ ン類, チォキサン ト ン類, ァセ ト フエ ノ ン類, 1ー ヒ ドロキシシク ロへキシルフヱ二ルケ ト ンな どの通常の紫外線重合用の光重合開始剤を挙げることができる 他、 ベンジル, カ ンフ ァーキノ ン, カ ンフ ァ ーキノ ン誘導体, チォピリ リ ゥム塩などの可視光領域に感度を有する光重合開始 剤を挙げることができる。
[0030] 光重合開始剤の添加量は通常モノマー成分の重量に対して 0. 0 1〜 1 0 %の範囲にあることが望ま しいが、 特に比較的肉厚の 厚い成形品を製造する場合には 0. 0 5〜 1 %の範囲にあることが 望ま しい。
[0031] 更に、 本発明においては、 硬化速度を更に向上させる目的で、 光重合開始剤に加えて第 3級アミ ンゃ有機過酸化物を反応助剤 と して添加してもよく、 また光硬化性樹脂の保存安定性を向上 する目的でハイ ドロキノ ン, ハイ ドロキノ ンモノ メ チルェ一テ ルなどの熱重合禁止剤を添加することもできる。
[0032] また、 本発明においては、 更に光硬化性樹脂の特性を改良す る目的で、 前記第 1成分と第 2成分の構成からなるモノ マー成 分に対して更に単官能性 (メ タ) ァク リ レー トを重量比で 90 : 10ないし 40 : 60の範囲、 好ま しく は 80:20— 60:40 の範囲に添 加することも好ま しい。
[0033] 上記第 3成分の例としては、 メ チル (メ タ) ァク リ レー ト, ェチル (メ タ) ァク リ レー ト, プロピル (メ タ) ァク リ レー ト, ブチル (メ タ.) ァク リ レー ト, へキシル (メ タ) ァク リ レー ト, シク ロへキシル (メ タ) ァク リ レー ト, ベンジル (メ タ) ァク リ レー ト, (メ タ) ァク リル酸, ヒ ドロキシェチル (メ タ) ァ ク リ レー トなどを挙げることができる。
[0034] 特に第 3成分としてメチルメタク リ レー ト, ェチルメ タク リ レー トを用いた場合には、 本発明の光硬化性樹脂の強靭性を更 に増大することが出来る。
[0035] なお、 本発明においては目的に応じて従来の光硬化性樹脂に 通常用いられているように、 無機質又は有機質の充填剤、 染料 及び顔料などの着色剤を添加することもできる。
[0036] 本発明に用いられる無機質の充填剤と しては通常用いられる 二酸化ケイ素, 二酸化チタン, 硝子粉などが挙げられる。
[0037] 特に、 本発明の光硬化性樹脂を歯牙の色に類似した歯科用の 材料に適用する場合においては、 二酸化チタン, 二酸化ジルコ 二ゥム, アルミ ナなどの屈折率の高い充填剤を極く少量用いる ことが、 本発明の特徴である強靭性を充分発揮するために好ま しい。 即ち、 このような屈折率の高い充填剤を用いることによ り、 極く少量の添加量であっても、 充分に歯牙の色調に類似し た乳白色かつ半透明の樹脂を得ることができ、 同時に、 添加量 が少ない為樹脂が脆く ならないため、 本発明の光硬化性樹脂の 有する強靭性が損なわれることがない。
[0038] 二酸化チタン, 二酸化ジルコニウム, アルミ ナなどの屈折率 の高い充填剤の添加量は 0. 00 1〜 1 重量%の範囲にすることが 好ま しく、 特に好ま しく は 0. 0 1〜(! . 1 重量%の範囲に調製され る o
[0039] またこれらの屈折率の高い充填剤の平均粒径は通常 0. 02〜1 の範囲が好ま しく、 特に 0. 05〜! ). 5 WJの範囲が好ま しい。 平 均粒径を前記範囲とすることにより添加量が少なく ても所望の 色調を有する樹脂を得ることができ、 また樹脂の強靭性が損な われることがない。
[0040] 即ち、 これらの屈折率の高い充填剤を前記範囲の添加量、 前 記範囲の平均粒径で本発明の光硬化性樹脂に添加することによ り、 本発明の特徴である強靭性を有するとともに歯牙の色調に 類似した審美性を有する樹脂とすることができる。
[0041] 次に本発明の光硬化性樹脂を硬化する方法について説明する。 本発明の光硬化性樹脂を硬化する場合には、 通常使用される 紫外線光源である高圧水銀灯や超高圧水銀灯を用いることがで きるが、 特に肉厚の厚い成形物を硬化する場合には光重合開始 剤を可視光に感度を有するものを用いて光硬化性樹脂を調製し、 キセノ ンランプ, ハロゲンランプなどの可視光を発生する光源 を用いることが好ま しい。
[0042] また、 照射する光放射強度は 1— S O niWZ c^の範囲にすること が好ま しく、 更に好ま しく は 10— S O mWZo ^の範囲にするのがよ い。 照射時間は通常 1秒以上 30分程度が選ばれるが、 実用的に は 3 0秒から 2 0分程度の範囲が好ましい。
[0043] 本発明の光硬化性樹脂を用いて樹脂成形品を製造する場合に は、 通常成形用の型枠に光硬化性樹脂を充填してから光を照射 して硬化させ、 硬化終了後型枠から硬化物を取り出す方法を用 いる。 なお、 ここで用いられる成形用の型枠は当然のことなが ら、 硬化しょう とする成形品に光がさえぎられることなく照射 できるようなものでなく てはならない。 このような型枠の例と しては、 少なく とも一部がガラスやポリ 4—メチル 1—ペンテ ン、 透明性ポリ プロピレンなどにより構成されたものを挙げる ことができる。
[0044] く発明を実施するための最良の形態 >
[0045] 以下、 本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。
[0046] 実 施 例
[0047] 実 施 例 1
[0048] 褐色の硝子ビンに 2, 2' —ビス (4ーメ タク リ ロキシエ トキシフ ェニル) プロパン 66重量部と 2, 2' —ビス (4—メ タク リ ロキシぺ ンタエ トキシフヱエル) プロパン 34重量部を秤量し、 更に重合 開始剤と して d, ^ —カンファーキノ ンを 0. 5重量部、 過酸化ジ ベンゾィル 0. 75重量部を添加して充分撹拌し本発明の光硬化性 樹脂を調製した。
[0049] 次に、 この樹脂原液を内径 4. 6IM、 長さ 70腿のポリ プロピレ ン製のチューブに気泡がはいらないようにして充填 · 密封した 後、 市販の可視光照射器 (モリ タ東京製作所製 α —ライ ト) を 用いて 20分間可視光を照射し重合した。
[0050] 可視光照射終了後、 硬化した樹脂組成物をチューブより取り だした。 こ う して得られた樹脂組成物は硬質透明であった。 続いてこの樹脂組成物の両端を切断して曲げ試験用の長さ 40 mmの丸棒状の試験片を作製し、 イ ンス ト ロ ン社製の万能試験機 を用いて 3点曲げ試験をおこなった。
[0051] 曲げ試験の試験条件は、 スパン長 20腿、 クロスへッ ドスピー ド 0.5ramZ分であつた。
[0052] 本実施例による樹脂組成物の曲げ強度は 16.5kg f - i , 曲げ 破壊歪みは 13%であり優れた強度を示した。 また、 曲げ破壊歪 みエネルギーは 48kg f · amであり優れた強靭性を示した。
[0053] 尚、 曲げ破壌歪みエネルギーは曲げ試験の際に得られる応力 一歪み曲線が、 歪み軸を取囲んだ面積として求めた。
[0054] 実 施 例 2 , 3 , 4
[0055] 表 1の 2 , 3及び 4に示すモノ マ一組成にて実施例 1 と同様 にして本発明の光硬化性樹脂を調製したのち、 可視光重合を行 つた。
[0056] こ う して得られた樹脂組成物の曲げ試験の結果を表 1中にあ わせて示す。
[0057] 実施例 2 , 3及び 4 とも良好な曲げ強度を有しており、 また 曲げ破壊歪みエネルギーも大き く 、 優れた強靭性を有していた, 比 較 例 1 , 2
[0058] 実施例 1 と同様の操作にて 2, V -ビス U—メ タク リ 口キシェ トキシフエ二ル) プロパンと 2, 2' — ビス (4一メ 夕 ク リ ロキシぺ ンタエ トキシフヱニル) プロパンの単独重合物を作製し、 曲げ 試験をおこなった。
[0059] 2, 2' — ビス (4ーメ タ ク リ 口キシェ トキシフエ二ル) プロパン の単独重合物は曲げ強度は良好であつたが曲げ歪みは 9%と小 さ く硬く てもろい性質を示し (表 1中 R 1 ) 、 また 2, 2' — ビス (4—メ タ ク リ ロキシペンタエ トキシフヱニル) プロパンの単独 重合物は曲げ歪みは 54%と著しく大きいが曲げ強度が 1. 9 kg f と極めて小さ く非常に弱いものであった。
[0060] また、 これら単独重合物の曲げ破壊歪みエネルギーは実施例 1〜 4で得られた樹脂組成物の半分以下であり、 靭性に乏しい ものであった。
[0061] 比 較 例 3
[0062] 実施例 1で用いたモノマーの組成比を表 1中の R 3に示すよ うに本発明で開示した範囲とは異なる範囲として樹脂組成物を 調製した。
[0063] 本例で得られた樹脂組成物は透明ではあるがやや柔軟であり、 曲げ試験を行ったところ曲げ強度は 13. 2 kg f Ζ と小さ く、 ま た曲げ破壊歪みエネルギーも 36kg f · mmと低いものであった。 比 較 例 4
[0064] モノマーに 2, 2' —ビス (4—ァク リ ロキシジエ トキシシクロへ キシル) プロパンを用いた以外は実施例 1 と同様にして樹脂組 成物を調製した。
[0065] 得られた樹脂組成物は極めて柔軟であり曲げ破壊歪みは Π % と大き く実施例 2 , 3 と匹敵するものであつたが、 曲げ強度は
[0066] 5. Okg ί ^と小さ く十分な強度が得られなかった。
[0067] また、 応力一歪み曲線から求めた曲げ破壊歪みエネルギーも 18kg f · 腿と極めて小さ く靭性に乏しいものであった。
[0068] 実 施 例 5
[0069] 実施例 1 と同様の操作により 2, 2'—ビス U—メ タク リ ロキシ エ トキシフヱニル) プロパン 6 2重量部、 2, 2' — ビス (4—メ タ ク リ ロキシペンタエ トキシフヱニル) プロパン U重量部、 メ チル メ タク リ レー ト 2 0重量部よりなるモノ マ ー組成に重合開始剤と して d, —カ ンフ ァーキノ ン 0. 6重量部、 Ν, Ν—ジメ チルパラ トルィジン 0. 6重量部を添加した本発明の光硬化性樹脂を調製 したのち、 実施例 1 と同様に可視光重合を行った。
[0070] こう して得られた樹脂組成物は実施例 1 〜 4 と同様硬質透明 であった。 また、 曲げ試験を行ったところ、 曲げ強度 1 9. 3 kR f Zn 、 曲げ破壊歪み 1 6 %であり優れた強度を有していた。 さ らに、 実施例 1 と同様に曲げ破壊歪みエネルギーを求めた ところ 74 kg f · 讓と極めて大きな値を有しており、 優れた強靭 性を有していた。
[0071] 実 施 例 6 〜 1 0
[0072] 実施例 5 と同様に表 2に示すモノ マー組成により ;^発明の光 硬化性樹脂組成物の原液を調製し、 実施例 5 と同様の重合開始 剤を添加して可視光重合を行って、 樹脂組成物を得た。
[0073] こ う して得られた樹脂組成物の曲げ試験結果を表 2中にあわ せて示した。 いずれの樹脂組成物も優れた曲げ強度と適度な曲 げ破壊歪みを示し、 曲げ破壊歪みエネルギーも極めて大きく 優 れた強靭性を有していた。
[0074] 比 較 例 5
[0075] 2, 2' — ビス (4—メ タク リ 口キシェ トキシフヱニル) プロパン 8 0重量部、 メ チルメ タ ク リ レー ト 2 0重量部よ り なるモノ マー組 成に実施例 5 と同様に重合開始剤を添加して樹脂組成物の原液 を調製した。
[0076] 実施例 1 と同様の方法で可視光重合を行って樹脂組成物を調 製し曲げ試験を行ったところ、 曲げ強度は 1 8. 0kg f Z を示し 良好であつたが、 曲げ破壊歪みが 1 0 %と小さ く、 硬く もろい性 質を示した。 また、 曲げ破壊歪みエネルギーを求めたところ 40 kg f · 腿であつて対応する実施例 5〜 10で得られた値を大き く 下回り、 靭性に劣るものであった。
[0077] 実 施 例 11
[0078] 本実施例では本発明による光硬化性樹脂に無機質の充填剤を 添加し、 特に歯科用の樹脂として調製したものについて説明す る。
[0079] 2, 2' —ビス U—メ タク リ ロキシエトキシフエニル) プロパン 55重量部, 2, 2' —ビス (4ーメ タク リ ロキシペンタエ トキシフエ ニル) プロパン 15重量部, メチルメタク リ レー ト 30重量部より なるモノ マー組成に d, £ —カンファーキノ ンを 0. 6重量部、 過 酸化ジベンゾィルを 0. 75重量部混合し、 更に無機質の充填剤と して平均粒径が 0. 26iwiである二酸化チタンを 0. 02重量部添加し て充分撹拌することにより歯科用の光硬化性樹脂を調製した。 次にこう して調製した光硬化性樹脂を実施例 1 と同様の方法 で可視光を用いて重合した。 硬化した樹脂は半透明の乳白色を 有していることから歯牙のエナメル質に類似しており、 審美性 に優れていた。 硬化した樹脂の審美性を評価する目的で、 青板硝子製のスラ ィ ドガラスの間に厚みが 0. 5讓のテフロ ンのスぺ一サーを介し て本実施例の光硬化性樹脂を充填し実施例 1 と同様の方法で硬 化し、 波長 550 nm における光線透過率を分光光度計を用いて測 定した。 その結果本実施例の樹脂は 71%の光線透過率を有して いた。
[0080] また、 こ う して得られた樹脂の曲げ試験を実施例 1 と同様に 行ったところ、 曲げ強度 19. 3kg f 、 曲げ破壊歪み 18%、 曲 げ破壊歪みエネルギー 92kg f · ππηであり、 強度と靭性の両者に 傻れていた。
[0081] 実 施 例 12
[0082] 実施例 11と同様にして無機質の充填剤の添加量のみが実施例 11と異なる光硬化性樹脂を調製した。 こ う して得られた硬化物 の性質を表 3 に示した。
[0083] 本実施例の硬化物は実施例 11に比較して透明性が低く歯牙の 象牙質に類似した色調を有しており、 審美性に優れていた。 実 施例 11と同様の方法で測定した光線透過率は 49%であつた。
[0084] また、 本実施例の硬化物は表 3に曲げ試験の結果を示すとお り優れた強靭性を有していた。 比 較 例 6
[0085] 本比較例では実施例 11と同等の審美性を有する光硬化性樹脂 を従来技術により調製した場合について説明する。
[0086] 2, 2' — (4ーメ タ ク リ ロキシエ トキシフ エニル) プロパン 70重 量部、 メチルメ タク リ レー ト 30重量部よりなるモノ マ一組成に 実施例 11と同様の光重合触媒を添加し更に、 無機質の充填剤と して通常の歯科用樹脂に広く用いられている平均粒径 0. 02 wiの 二酸化ケイ素を 9重量部添加した、 光硬化性樹脂を調製した。
[0087] このようにして調製した光硬化性樹脂を実施例 Uと同様に硬 化したところ、 実施例 Uとほぼ同様の審美性を有する硬化物が 得られた。 なお、 実施例 11と同様の方法で測定した光線透過率 は 72%であつた。
[0088] しかしながら、 この硬化物の曲げ試験を行ったところ曲げ強 度は 18. 2kg f Ζι^であつたが、 曲げ破壊歪みが 8 %と小さ く、 曲げ破壊歪みエネルギーも 19kg f · であって、 実施例 11に比 較して著しく靭性に乏しいものであった。
[0089] 比 較 例 7
[0090] 実施例 12と同等の有する樹脂を調製する目的で、 無機質の充 填剤に比較例 6で用いた平均粒径 0. の二酸化ケイ素を 20重 量部添加した以外は、 実施例 12と同様にして光硬化性樹脂を調 製した。 その結果を表 3中に記載した。
[0091] ca一
[0092] このようヽに一して調製した光硬化性樹脂を硬化したところ、 光
[0093] 一= 3
[0094] 線透過率は 52%であり審美性については比較例 6と同等の硬化 物を得られた。 しかしながらこう して得られた硬化物の曲げ試験を行ったと ころ、 曲げ強度、 曲げ破壊歪み、 曲げ破壊歪みエネルギーとも 実施例 12に比較して著しく小さ く、 脆弱なものしか得られなか つた。
[0095] 組 成 曲 げ 強 度 曲げ破壊歪み 曲げ破壊歪み エネルギー (重量%) ( % ) (Kg f · ram)
[0096] 1 16.5 13 48
[0097] 2 18.0 16 60
[0098] 3 BPH1/BPM2/BPM3 17.0 16 64 (n/i1)./]^
[0099]
[0100] R1 BPM1 18. 9 21 (100)
[0101] R2 BPM5 1.9 54 17 (100)
[0102] R3 丄 0. ί 16 36
[0103] R4 CHM 5.0 17 18 (100) 表 2
[0104] 卜
[0105] pa 組 成 曲 げ 強 度 曲げ破壊歪み 曲げ破壊歪み o- o- ' エネルギー
[0106] (重量%) (kgf ( % ) ke f · πιπ
[0107] 4
[0108] 、 -
[0109] 7 BPH1/BPH4/MMA 19.0 14 62
[0110] 8 18.8 18 84
[0111] 9 BPM1/BPA5/MMA/EHA 22.3 18 102
[0112] (55/12/24/9)
[0113] 10 BPM1/BPM6/MMA/B A 23.0 17 107
[0114] (60/10/24/6)
[0115] R5 BPMl/MMA 18.0 10 40
[0116] (80/20)
[0117] 表 3 光 線
[0118] 充 填 剤 曲げ強度
[0119] モ ノ マ ー組成 32ΐί©率 曲げ破壊歪 曲げ破 ¾ エネルギー 種 類 添加量 %) (kgf /mi2) %) (kgf · mm)
[0120] Ti02 0.02 Π 19.3 18 92
[0121] 12 同 上 0.05 49 19.5 17 90
[0122] R 6 BPMl/MMA Si02 9.0 12 18.2 8 19 (70/30)
[0123] Si0o 20.0 52 11.0 3 7 記号の説明
[0124] BPM1 (1) 式において m mn = Rl =CH3 BPM2 m m, =2
[0125] BPM3 (2) 式において n n, =3 R2 =CH3 BPM4 n n =4
[0126] BPM5 n nn = 5
[0127] BPM6 n nn = 6
[0128] BPA6 n n 6 ,
[0129] MMA メチルメタク リ レート
[0130] EMA ェチルメタク リ レート
[0131] CHM 2, 2'一ビス(4ーァクリ口キシジエトキシ
[0132] シクロへキシル) プロパン
[0133] BMA n —プチルメタクリ レート
[0134] 以上説明したように、 本発明に開示された光硬化性樹脂は、 塗膜の く基盤に薄く塗布してはじめて力学的強度を維持す るような従来の光硬化性樹脂が有する欠点が著しく 改善された ものであり、 そこから得られる硬化物単独でも充分な強靭性を 有するものである。 したがって本発明の光硬化性樹脂は樹脂成 形品の製造にも充分用いることができるものである。
[0135] <産業上の利用分野 >
[0136] 本発明の光硬化性樹脂の用途としては、 強度と強靭性が要求 される樹脂成形品に用いた場合にその特長が十分に発揮される のであり、 具体的には歯科矯正用ブラケッ トゃ義歯床などの歯 科用途やミニチュアギア, プーリー, プラスチックネジなどの 精密機械部品の用途に加えて、 更に、 光学用途としてレンズ材 料, プリズムなどの成形用材料としても用いることができる。
权利要求:
Claims請 求 j 範 囲
1. 下記(1) 式で示される化合物と下記(2) 式で示される化 合物とを重量比で 97:3ないし 50:50 の範囲で含有するモノ マー 組成液及び光重合開始剤を含むことを特徴とする光硬化性樹脂,
R R
1 1
CH2
(1) 式
(但し、 式中 R i は Hまたは C H3 、 0 ≤ m { +m2 ≤ 4で ある。 )
(2) 式
(但し、 式中 R2 は Hまたは C H 3 、 5 ≤ n { + n 2 ≤ 12で
A ^ o ン
2. モノマー組成液に対して単官能性の (メ タ) ァク リ レー トが重量比で 90:10 ないし 40:60 の範囲で更に含まれているこ とを特徵とする請求項 1記載の光硬化性樹脂。
3. 平均粒径 0. 02〜1 ju m の二酸化チタン, 二酸化ジルコ二 ゥム又はアルミナから選択された充填剤を 0. G01〜 重量%含 むことを特徴とする請求項 1又は 2記載の光硬化性樹脂。
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同族专利:
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DE69114979T2|1996-08-08|
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引用文献:
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法律状态:
1991-10-31| AK| Designated states|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): US |
1991-10-31| AL| Designated countries for regional patents|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): AT BE CH DE DK ES FR GB GR IT LU NL SE |
1991-12-17| WWE| Wipo information: entry into national phase|Ref document number: 1991907282 Country of ref document: EP |
1992-04-08| WWP| Wipo information: published in national office|Ref document number: 1991907282 Country of ref document: EP |
1995-11-29| WWG| Wipo information: grant in national office|Ref document number: 1991907282 Country of ref document: EP |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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